必要な ”副作用”

たとえば、腰への施術はしていないのに、腰が痛み出す

何年もひいていなかった風邪にかかる。

鍼を受けると、帰宅後にそのような症状が現れることがあります。

 

それは、それだけ効果的な鍼を打っているから。眠っていた体を芯から目覚めさせるために、しっかりと刺激を与えたことが要因です。これは、滞っていたものが動きだし、組織が正常に機能し始めた現れといえます。

 

「鍼を受けたら、かえって体調が悪くなった」と思われることもあります。これは、体が良い方向へ向かう最初の段階として、一時的に体調を崩したということになります。

 

例えて言えば、コインを積み上げるゲームで、コインの柱がどんどん曲がっていきつつもバランスを保っているのと同じ様に、体が、滞りを前提としてバランスを作り出して、その「まがりなり」のバランスで毎日をしのいでいるうちに、どんどんこじれていきます。そして、それを正そうとすると、ばらばらと崩れ落ちてしまうことがありますね。

つまり、整理整頓の途中経過として、起こりうる現象と考えられます。

 

鍼をツボに刺すことによって、潜んでいた問題が表に現れてくるのです。「肩が凝っている」という症状の場合に、腰の負担を軽くするために肩や背中が痛むようになっていたことが判明したりします。

 

トーリの施術は、第一段階で原因をあぶり出し、さらに正常な身体へと機能回復させていく段取りを踏んでいることがお分かりいただけると思います。