カッピングの作用

カッピング(吸い玉、吸角)は、古くから親しまれてきたシンプルで効果の高い療法の一つです。

 

今回は、日々の施術における代表的な作用をご紹介します。

 

 

1)鎮痛作用

筋肉痛や軽いコリなどに即効性があります。

 

2)問題の視覚化

カッピング後にできる吸引痕=「缶象(かんしょう)」 をみることで、疾患の部位、性質、臓腑との関連、治療の経過などを知る手がかりとなります。

 

3)血管拡張作用

正常な場合、カッピング後の皮膚はピンク色になり、血流が改善したことを示します。

 

4)皮膚を通じた解毒排泄作用

内部にこもった熱、水分、皮脂などが吸い上げられてカップの中に溜まります。

 

 

鍼灸医学の古典『黄帝内経 素問』では、病邪は、皮毛(皮膚表面)→孫脈→絡脈→経脈→五臓(外側から内側)へと進むと言っています。

 

カッピングは、病邪を内側から外側へと引き出す作用があると考えられます。

 

さて、使用後のカップには汗や皮脂などが付着しています。当院では、施術で使用後、次亜塩素酸ナトリウム溶液にしばらく浸し、洗浄・乾燥して邪を除去しています。ご安心下さい。