●カッピング(吸角・抜罐・吸い玉)

■カッピングの作用

 

カッピング(吸い玉、吸角)は、古くから親しまれてきたシンプルで効果の高い療法の一つです。日々の施術における代表的な作用をご紹介します。

 

鎮痛作用

筋肉痛やコリなどに即効性があります。

 

血管拡張作用

正常な場合、カッピング後の皮膚はピンク色になり、血流が改善したことを示します。

 

皮膚を通じた解毒排泄作用

内部にこもった熱、水分、皮脂などが吸い上げられてカップの中に溜まります。

 

問題の視覚化

カッピング後にできる吸引痕=「缶象(かんしょう)」 をみることで、疾患の部位、性質、臓腑との関連、経過などを知る手がかりとなります。

病邪を内側から外側へ引き出す作用

▲『黄帝内経 素問』
▲『黄帝内経 素問』

鍼灸医学の古典『黄帝内経 素問』では、

病邪は、皮毛(皮膚表面)→孫脈→絡脈→経脈→五臓(外側から内側)へと進むと言っています。

 

■カッピングは、身体の深いところにある問題を表面へと引き出してくれます。


経穴(ツボ)の専門家=鍼灸マッサージ師によるカッピング

▲はり師免許 by 厚生労働大臣
▲はり師免許 by 厚生労働大臣

カッピングに免許はいりません。このため、国家資格者の施術所以外でも広く行われています。


より安全で効果的な施術をお望みでしたら、鍼灸マッサージ師によるカッピングをオススメします。


理由①:鍼灸マッサージ師は、経穴(ツボ)のプロです。体質・症状に最適な経穴の選択が可能です。


理由②鍼灸との併用が可能ですので、より効果的な施術が期待できます。

カッピングの禁忌

以下のような場合、あるいは部位にはカッピングは行いません。

出血傾向のある疾患:血友病、紫斑病、白血病など

皮膚に高度な浮腫があるとき

妊婦の腹部・腰部

大血管の周囲

器具の安全性・衛生管理

■カップの素材は、竹、陶器、ガラスなど様々ですが、当院ではプラスティック製のものを使っています。軽い・壊れにくい・洗浄しやすいという特長から採用しました。

 

■圧の調節がしやすい手動ポンプ式です。また、火を使わないので、火傷の心配がありません。

▲洗浄中のカップ
▲洗浄中のカップ


■使用後のカップには汗や皮脂などが付着していますので、

一度使った器具は、すべて消毒・洗浄しています。

 消毒・洗浄は、次のような手順で行っています。

(次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す→洗剤で洗浄→乾燥)

感染症対策も万全です。