■カッピングの作用
カッピング(吸い玉、吸角)は、古くから親しまれてきたシンプルで効果の高い療法の一つです。日々の施術における代表的な作用をご紹介します。
★鎮痛作用:
筋肉痛やコリなどに即効性があります。
★血管拡張作用:
正常な場合、カッピング後の皮膚はピンク色になり、血流が改善したことを示します。
★皮膚を通じた解毒排泄作用:
内部にこもった熱、水分、皮脂などが吸い上げられてカップの中に溜まります。
★問題の視覚化:
カッピング後にできる吸引痕=「缶象(かんしょう)」 をみることで、疾患の部位、性質、臓腑との関連、経過などを知る手がかりとなります。
■鍼灸医学の古典『黄帝内経 素問』では、
病邪は、皮毛(皮膚表面)→孫脈→絡脈→経脈→五臓(外側から内側)へと進むと言っています。
■カッピングは、身体の深いところにある問題を表面へと引き出してくれます。
カッピングに免許はいりません。このため、国家資格者の施術所以外でも広く行われています。
より安全で効果的な施術をお望みでしたら、鍼灸マッサージ師によるカッピングをオススメします。
理由①:鍼灸マッサージ師は、経穴(ツボ)のプロです。体質・症状に最適な経穴の選択が可能です。
理由②:鍼灸との併用が可能ですので、より効果的な施術が期待できます。
以下のような場合、あるいは部位にはカッピングは行いません。
① 出血傾向のある疾患:血友病、紫斑病、白血病など
② 皮膚に高度な浮腫があるとき
③ 妊婦の腹部・腰部
④ 大血管の周囲
■カップの素材は、竹、陶器、ガラスなど様々ですが、当院ではプラスティック製のものを使っています。軽い・壊れにくい・洗浄しやすいという特長から採用しました。
■圧の調節がしやすい手動ポンプ式です。また、火を使わないので、火傷の心配がありません。
■使用後のカップには汗や皮脂などが付着していますので、
一度使った器具は、すべて消毒・洗浄しています。
消毒・洗浄は、次のような手順で行っています。
(次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸す→洗剤で洗浄→乾燥)
感染症対策も万全です。