●鎗ヶ崎(やりがさき)わんこ通信

・鎗ヶ崎は、taulliのあるヒルズ代官山のすぐ目の前の交差点の名前です。

・日々のできごと、季節の移り変わりなど、感じたこと、思うことを、助手のわんこ(JoshといとこのPeter)がお送りします。

・過去の記事は、ページの一番下を見てね〜♪

鎗ヶ崎わんこ通信 2016年7月

▲どんどん流れて行くよ。
▲どんどん流れて行くよ。

2016年7月29日(金)

♪~If I could save time in a bottle. The first thing that I’d like to do is to save every day.~♪

ジム・クロウチ(1943~1973年、アメリカ出身)の彼の死後にリリースされ、ヒットした「Time in a Bottle」。今は、寝起きは良い方だと思いますが、学生時代は、年中眠たくて、朝は何度となく「時間よ、止まれ!」と思っていました。

その頃の情報収集は、新聞や雑誌、ラジオなどが中心でした。当時に、現在のような環境があったら、これほど活字中毒者にはなってはいなかったかも知れません(読むのはもっぱらエッセイ中心でしたが)。

パソコンやスマホでの情報取得が中心となる生活は、夢にも思いませんでした。思った時に、インターネット検索エンジンにアクセスできれば、瞬く間に核心に辿りつくことができるし、関連する情報を得ることができる現代は、当時と比べればすごいとしか言いようがありません。

大学生になってから、朝日ジャーナルや岩波新書、人文系の本(特に哲学)を読み漁り始めました。世の中の構造や思想の世界に触れることが急に楽しくなって、どんどんのめり込んでいきました。まさに、「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか」といったところです。

先日、本屋の新刊コーナーを眺めていたら、絵本のコーナーで親が子に、しゃがんで本の内容を伝えているシーンを見かけました。いい景色でした。頭の容量に制限はないのかもしれないけれど、興味がある時は、より知識の吸収力は増しますね。年が経つにつれて、経験することの方が急激に増えてくるので、踏み止まって、何をしているのか、その意味は何か、どこに、何のために進もうとしているのかと考える時間がどんどん無くなってくるような気がしています。Time flies. そうだ、本屋さんに行こうっと。


▲夢中になっていたマシン。
▲夢中になっていたマシン。

2016年7月25日(月)

♪~Tell me, tell me, baby. Love me, love me, baby. ~♪

 竹内まりや(1955年、島根県出身)の「Bon Appetit!」(2001年)から「Tell me, tell me」(2001リミックス・バージョン)です。曲は、少し気持ちが離れかけた恋人に対して、もう一度話し合って見たら、お互い好きで付き合ったんだから…といった内容でした。

男女関係ではありませんが、なぜかこの曲を聞くとジョブズとゲイツを思い出してしまいます。変かな。

昨年の6月のことですが、BSの番組で、スティーブ・ジョブズ(1955年2月24日~2011年10月5日、アメリカ出身)とビル・ゲイツ(1955年10月28日、アメリカ生まれ)のドキュメンタリーが放映されました(製作は2014年、フランス発)。この間、ジョブズに関する映画が2本(2013年と2015年)も上映されたこともあり、録画を再び見ました。

ハードウェアからソフトウェアまでに至る全てに手を加え、その後インターネット音楽ビジネス参入により、パーソナル・コンピュータの世界を一変させたApple。そして。ソフトウェアの開発一筋にOS(Windows)とOfficeアプリを進化、世界のいたるところに流通させてビジネス環境を席巻した巨人Microsoft。当時彼らの前には強大な壁=IBMがいましたが、その牙城を切り崩してきた二人の天才の歴史は、情報社会の進化そのものです。

それぞれに、スティーブ・ウォズニアック、ポール・アレンというとても有能な相棒がいました。しかし二人の関係性は、まるで中距離走のデッドヒートのように楽しかったです。

ジョブズは、発想した自分だけが楽しむのではなく、多くの人達が手に取って嬉しくなって、その上便利に使えるマシンづくりをすすめてきました。1984年のプレゼンテーションの場で、Macintoshが「hello」と聴衆に語りかけた瞬間に、世界は確かに変わったのでした。

一方、ゲイツのMicrosoftは、パソコンの土台となるOS、ビジネスの効率化を図るワード、エクセル、パワーポイントの開発、進化に集中しました。

最初はパロアルト研究所(1970年~、主要株主はゼロックス)で開発されたデスクトップ、マウスでカーソルを動かし、アイコンを選択することでアプリケーションが起動する(GUI)というアイデアを、二人は1979年に見学しています。

個人にも手が届く、パーソナル・コンピュータの世界を実現したジョブズ。ゲイツは当初ジョブズの後塵を拝しながらも、ソフトウェアを飛躍的に使い勝手の良いシステムへと変貌させました。この二人の追いかけっこによりPCは、ゲームマシンから、メール、ワープロ、スプレッド・シート、用語や論文検索などの仕事補助、音楽や絵画、映像などアートな分野にも羽を広げてきました(もちろんこの裏にはハードウェアメーカーの倍々ゲームの速度アップを果たした開発力、軍事目的で始まったインターネット網の拡大と商業利用への開放に追うところも大きなものとなっていました)。

ジョブズの最初に取得した特許は1983年の「Personal Computer」だそうです。その後、「AppleⅡ」、「Macintosh」、よりパーソナル化を意識したiシリーズ~「iPod」、「iPad」、「iMac」、「iPhone」、「iWatch」と続いてきました。それ1つあれば何でもできる。キーボードもマウスもかっこ悪い。タッチ・スクリーンや発声(Siri)のみで入力可能な究極のパーソナル・コンピュータが「iPhone」であることは間違いありません。世界はある日突然に見え方が変わる…すごいね。

♪~本当はずっと私も同じ。小さな恋を秘め続けていた。今だから話せるわ。~♪


2016年7月23日(土)

♪~Every breath you take. And every move you make. Every bond you break. Every step you take. I'll be watching you. ~♪

 この「わんこ通信」もいつの間にか200回を越えました。ご覧いただいている皆様、ありがとうございます。そして、今後もどうぞよろしくお願いします。

巷では、日本にも上陸した「ポケモンゴー」が、マスコミにも取り上げられて社会現象となりつつあります。今朝のニュースで「究極のゲーム」と取り上げられていました。街中でスマホをかざす人達を沢山見かけます。インターネット+GPS+スマホ+ゲームといった組み合わせの進化によって、ゲームを開発した任天堂や提携をしたマクドナルドにとってもまさに起死回生の事件となっているようです。

冒頭の曲は、1983年リリースのポリス(1977~1984年、イギリスのロックバンド、ボーカルのスティングはその後ソロに)の大ヒット曲です。恋人を見守っているよというラブソングに聞こえ、まさにそのように捉えられてヒットしたと思われますが、スティング自身によれば、「僕はその時ビッグ・ブラザーについて考えていたんだと思う」と、ブレードランナー(1982年)やマトリックス(1999年)で描かれていたような監視社会を描いたものだったらしいです。これらの映画を見ると、様々な最新機器の機能やデザインに目を奪われながらも、全体的に暗いトーンの未来の描き方に憂鬱な気持ちになったものでした。

人と人とのコミュニケーションは、隣同士のおしゃべりから、手紙、電話、メールとその媒体が進化してきましたが、次の世代の機器にとって代わるものではなく、それぞれが並列的に、使い分けられているようです。どれか一つが大事、それ以外はたいしたことではないという訳でもなく、一つ一つの積み重ねで、共感して、同意して、理解していくものでは、とニュースを聞きながら思ったことでした。じゃあ、またね。